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旅は最高の処方箋☆実践ヘルス&ウェルネスツーリズム

ヘルスツーリズム実践の専門として、個人や団体・企業などの利用者、自治体や宿泊施設、ガイドなど受入側の双方の参考になることを目的に記したものです。

我々の専門は、運動生理学で、高血圧や糖病病、脂質異常症、肥満の運動療法やスポーツトレーニングとそれらに関わる栄養学です。企業の産業保健や地域の健康事業に携わってきました。

その中で、2004年に熊野古道が世界遺産登録されるのを機に、国や県の事業として熊野古道の健康効果を測定し、それを観光へと発展させる仕事を行ってきました。また、丁度そのころに、ドイツ・ヨーロッパの気候療法などを学ぶ機会があり、地域資源を健康や観光に活かす取り組みを勉強しました。

日本で『ヘルスツーリズム』という言葉が使われるようになったのは、おおよそ2000年ごろ。「旅を通して健康」という新しい概念は、旅行産業や健康産業などに活用できるとして自治体や関連団体を中心に注目されてきました。しかしながら、これまでにヘルスツーリズムについての実践書は書かれていませんでした。

そこで、ヘルスツーリズムの初期の段階からこの分野に携わってきたものとして、これまでの経験と事例を踏まえ、ここに実践書としてまとめました。ヘルスツーリズムについて実践方法を知りたい方や利用したい方、ヘルスツーリズムを事業として運営していきたい方などの参考になれば幸いです。

地域資源を健康や観光に活用する取り組みが、全国的に注目され、多くの地域・自治体等において取り組み始められています。ヘルスツーリズム、スポーツツーリズム、グルーンツーリズム、エコツーリズムなど、地域でのツーリズムによる地域活性化に期待が集まっています。

一方、厚生労働省においては、健康日本21(第2次)の中で、健康づくりを行う環境整備の重要性を説いています。